インプラント治療で
しっかり噛めるお口に
A MOUTH THAT YOU CAN CHEW FIRMLY WITH IMPLANT TREATMENT
インプラント治療は1960年代から普及し始めた歯科治療の中では比較的新しい治療方法です。顎の骨にインプラント体と呼ばれる人工歯根を直接埋め込み、その上に歯を作ることで機能を回復することができます。骨を土台とするため、しっかり噛むことができ、他の歯への悪影響がないのがインプラントの最大の特徴と言えます。
また、当院では(公社)日本口腔インプラント学会認定の専門医である森岡俊行が治療を担当いたします。豊富な経験と知識を有していますので、お気軽にご相談ください。
インプラント治療の目的
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咬合の回復
インプラントは骨を固定源とするためしっかり噛むことができます。それにより、噛み合わせを整え、噛む力を元の状態に近づける事が可能です。それによって咬合を回復するのが、第1の目的です。
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審美の回復
歯が抜けたままになっていると、前歯でなかったとしても目立ってしまいます。インプラント治療は見た目を回復することも可能です。審美的な問題(見た目の問題)解決するのが、第2の目的です。
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残存歯・歯槽骨の保護
歯が抜けてしまうと、残存歯(残っている歯)により多くの負担がかかり、歯が抜けた部分の歯槽骨は痩せてしまいます。インプラントは咬合を回復して残った歯の負担を軽減し、骨が痩せるのを防ぐ効果があり、これが第3の目的です。
インプラントの構造
インプラントは大きく分けて3つの装置からできています。ここではそれぞれについてご説明いたします。
上部構造
かぶせ物にあたる構造物です。お口の中で見える部分になり、素材を選ぶことができます。適切な素材をお選びいただくことで、
見た目や機能を大きく回復
することが可能です。
アバットメント
インプラント体と上部構造を繋ぐ土台にあたる構造物です。役割としてはかぶせ物で治療を行う際の「コア」に近いものがあります。インプラント体に固定することによって、上部構造の方向性や向きなどを決定します。さまざまな長さや角度のものがあり、用途によって使い分けています。
インプラント体
歯槽骨(歯を支える顎の骨)に直接埋め込む構造物です。生体親和性(身体との相性の良さ)が高い純チタンでできており、骨と直接くっつく性質があります。ネジのような構造をしており、骨と接する面積を大きくすることで、より強固な固定を得ることが可能です。さまざまな長さや太さのものがあり、ご希望の部位に合わせて選定していきます。
インプラントのメリット
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固定式でずれる心配がない
骨を土台としてしっかりと固定されているため、ずれたり外れる心配はほとんどありません。安心して食事や会話を楽しんでいただくことができます。
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他の歯に負担をかけない
ブリッジのように両隣の歯を大きく削ったり、入れ歯のように他の歯にばねをかけたりする必要はありません。骨に固定されているので、他の歯の負担を軽減することが可能です。
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しっかり噛める
固定式でずれる心配がなく、他の歯への負担もないため、なんでも噛んで召し上がっていただくことができます。舌触りも天然歯と遜色ないため、違和感もほとんどありません。
インプラントのデメリット
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保険適用外のため
治療費が高額インプラント治療は全て自由診療の扱いとなるため、治療費は全額自己負担になります。治療費は全額医療費控除の対象となります。
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外科手術が必要
術後感染や麻痺、インプラントが脱落する可能性があるため、術前検査をしっかりと行います。常用薬がある方は、必ずお薬手帳をお持ちください。
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メンテナンスを怠ると
インプラント周囲炎の
可能性があるインプラントの10年生存率は90%と言われていますが、メンテナンスを怠ると重度の炎症が起こることがあります。年2~4回のメンテナンスが必要です。
日本口腔インプラント学会
専門医による治療
当院でインプラント治療を担当する森岡俊行は、(公社)日本口腔インプラント学会認定の専門医です。(公社)日本口腔インプラント学会は、日本でも最大級の規模を誇る学術集団で、専門医になるためには以下のような条件を満たす必要があります。取得が難しいため、専門医の資格を持つのは日本全体の歯科医師の1%ほどです。
- 歯科医師免許を有すること
- (公社)日本口腔インプラント学会に5年以上継続した正会員であること
- 日本歯科医師会会員であること
- 専門医教育講座を3回以上受講していること
- 本会学術大会及び支部学術大会に8回以上参加していること
- その他専門医制度施行細則に定める所定の研修を修了していること
- 口腔インプラント指導医2名の推薦が得られること
- 施行細則に定めるインプラント治療の経験があること
- ケースプレゼンテーション試験(実際に行った治療に関するプレゼンテーション)に合格していること
- 本会学術大会又は支部学術大会において2回以上発表を行っていること
- 口腔インプラントに関する論文を本会学会誌又は委員会が認める外国雑誌に1編以上発表していること
世界中で利用される
ストローマンインプラントを
使用
当院ではインプラント治療にスイスに本社を置くストローマン社の提供するインプラントを使用しています。
ストローマン社はインプラント治療黎明期の1960年代からインプラントを研究し、膨大なデータの収集・研究を行っており、その製品は世界中で愛用され、高い評価を得ています。
インプラント治療の流れ IMPLANT FLOW
IMPLANT FLOW-
カウンセリング
患者様のお悩みを伺い、インプラント治療の概要を義歯やブリッジによる治療と比較しながらメリットだけでなくリスクやデメリットを含めご説明します。インプラント治療が適切でないと考えられる場合には、入れ歯など別の治療法をご案内させていただくこともあります。
概要を説明させていただいたうえで検査のご希望があれば02STEPの検査を行っていきます。 -
精密検査(2~3回)
歯周組織検査、口腔内唾液検査、エックス線写真検査、模型診査、CBCT(歯科用CT)撮影などの検査を行います。お薬手帳や健康診断(血液検査)の結果をお持ちの方はご持参ください。
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治療計画説明
検査結果を元に1~3週間程度のお時間をいただき、患者さん個々に治療計画を立て具体的な期間や費用、術式についてご説明します。検査の結果他の治療法が適している診断した場合、そのことを含めご提案します。また、虫歯や歯周病などがあった場合は先に治療を行います。
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埋入手術
インプラント術前クリーニング後、インプラント体の埋入手術を行います。手術後7~10日後に抜糸をしますので、それまでは旅行などをお控えください。※術中は麻酔を行い、術後は鎮痛剤を処方いたします、術中・術後に痛みを訴える方はほとんどいらっしゃいません。
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アバットメント装着
インプラント体を埋入後、3~6か月ほど骨と結合するのを待ち、土台となるアバットメントを取り付ける手術を行います。手術後約2週間は歯肉が治るのを待ちます。
※手術は行わないこともあります。 -
上部構造セット
歯肉が安定したら仮歯を作製し、噛み合わせや発音等をチェックし、上部構造の形を決めていきます。仮歯に問題がなければそれを元に上部構造を作製し、装着します。
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メンテナンス
インプラントは虫歯になることはありませんが、メンテナンスを怠るとインプラント周囲炎という歯周病のような症状を引き起こす可能性があるため、数か月に1回のメンテナンスと年1度のレントゲン撮影で経過を確認していきます。
インプラント周囲炎
~メンテナンスの重要性~
インプラント周囲炎とは、インプラントの周りに汚れが溜まることによって引き起こされる炎症です。歯周病のような病態を示し、歯肉の腫れやインプラントを支える歯槽骨の減少などの症状が表れます。最悪の場合にはインプラントが脱落してしまうこともあり、非常に重大な疾患です。
インプラント周囲炎を防ぐには、日頃から丁寧に歯磨きを行っていただき、年に1~4回ほどのクリーニングや噛み合わせのチェックなど、メンテナンスを行うことが重要です。
メンテナンスの頻度については、お口の中の状態によって歯科医師が判断いたしますので、ご自身の健康を守るためにもぜひご来院ください。